賃上げ促進税制(大企業向け)

記事の公開日:2022年1月6日

現行制度では、新卒・中途採用による外部人材の獲得や、人材育成への投資を積極的に行う企業に対し、「新規雇用者」への給与支給額の一定割合を、法人税から控除する制度であり、「人材確保等促進税制」と呼ばれています。

2021年12月発表の税制改正大綱により改正が予定されており、改正後は「継続雇用者」への給与支給額が要件となります。

  • 現行では要件を満たす場合、新規雇用者給与支給額の15%-20%を、法人税額から控除できます(ただし法人税額の20%が上限)。
  • 改正後は雇用者給与増加額の15%-30%を、法人税額から控除できます(法人税額の20%が上限であることは変わりません)。

(適用対象法人)

【現行制度】

(適用要件と税額控除)

  • 新規雇用者への支給額が、前年度に比べ2%以上増加していること。この場合、新規雇用者給与支給額の15%を、法人税から控除できる(法人税額の20%が上限)。
  • さらに教育訓練費の額が、前年比20%以上増加している場合は、新規雇用者給与支給額の20%を、法人税から控除できる(法人税額の20%が上限)。

【改正予定】

  • 2022年(令和4年)4月1日から2024年(令和6年)3月31日までの間に開始する各事業年度が対象。

(適用要件と税額控除)

  • 継続雇用者への支給額が、前年度に比べ3%以上増加している場合、雇用者給与増加額の15%を、法人税から控除できる。
  • 継続雇用者への支給額が、前年度に比べ4%以上増加している場合、雇用給与増加額の25%を、法人税から控除できる。
  • さらに教育訓練費の額が、前年比20%以上増加している場合は、5%の税額控除を上乗せ。
  • 資本金10億円以上かつ従業員1,000人以上の企業は、給与支給額の引上げ方針、取引先との適切な関係の構築の方針などをウェブサイト上で公表し、経済産業大臣に届け出ていることが必要。

※ 以上の説明は、制度の概要を理解しやすいよう、簡略化し、要件なども一部省略して記載しております。以上の情報だけをもとに実際の運用を行うことはできません。実際の運用にあたりましては必ず、国税庁のウェブサイト等でより詳細な情報収集をしたり、専門家にご相談されるよう、お願いいたします。


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